第三回 ラ・アトレ学生実施コンペ 2016 「すむ+かたち」×自由が丘

 

ライフスタイルの多様化が進む今、これからの賃貸住宅には、

既成概念にとらわれない新たなスタイルが期待されている。

 

例えば、「1階の部屋」は敬遠される現状であるが、

多様なライフスタイルが考えられる今こそ、

その「弱み」を「強み」に変えられるかもしれない。

 

物件の持つ負の要素を、

如何にプラスに変換できるかが、

今後の賃貸住宅にとって大きなテーマとなろう。

 

今年の改修物件は、世田谷区「自由が丘」とした。
駅にも近く、住宅はもちろんソーホーとしても

良いものとする。

 

どんな人が住み、どんな住まい方をするのかは、各自で設定し、

魅力的な住空間を、自由な発想で考えてほしい。

ただし、収益物件である以上、投資と回収を意識することも必要だ。

 

「すむ」という当たり前の行為を見直すことで、

これからの賃貸住宅に何が必要かを「かたち」にして提案して欲しい。

●審査員
審査委員長
原田 真宏  MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO /
       主宰 建築家/ 芝浦工業大学教授
審査員
高野 洋平  MARU。architecture / 建築家
多田 君枝  コンフォルト編集長

中川エリカ  中川エリカ建築設計事務所 / 建築家 
本多 健   本多健建築設計室     / 建築家
脇田 栄一  株式会社ラ・アトレ  代表取締役

50音順 敬称略

第二回 ラ・アトレ学生実施コンペ 2015 「すむ+かたち」×世田谷

 

都市部の賃貸市場で半数を占める1Kとワンルーム。
しかし、そのバリエーションは少なく、

近年の多様なニーズには対応できていない。
魅力を失う多量の賃貸物件。
今、その活用手法が問われている。


元来、資産価値を失った賃貸物件は、建て替えによってリセットされる。
しかし、ストック社会へ変遷する現代において、
改修による再生 / 更新は時代のニーズに応えた良策と言えよう。


今回、東京都世田谷区にある賃貸マンションの1 室の改修を計画しており、
実施コンペのテーマを「世田谷」×「すむ+ かたち」とした。


どんな人が住み、どんな住まい方をするのかは、各自で設定し、
魅力的な住空間を、自由な発想で考えてほしい。
ただし、短期間で陳腐化してしまう提案では

投資事業としての説得力を持たない。


「すむ」という行為を見直し、地域や社会に目を向け、
単身者世帯等のこれからの住まい方を予見した、
賃貸住宅の「かたち」を提案してほしい。

●第二回審査員
審査委員長
原田 真宏  MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO / 主宰 建築家/ 芝浦工業大学准教授
審査員
伊藤 暁   伊藤暁建築設計事務所 / 建築家
柴田 木綿子 しばたゆうこ事務所  / 建築家
多田 君枝  コンフォルト編集長
本多 健   本多健建築設計室     / 建築家
脇田 栄一  株式会社ラ・アトレ  代表取締役

50音順 敬称略

第一回 ラ・アトレ学生実施コンペ 2014 「すむ+かたち」×横浜天王町

 東京都内だけでも約280万戸ある賃貸住宅のうち16%が空き家になっている。およそ45万戸という膨大な数ではあるが、端末機器やアプリの進化によって、部屋探しに欲しい情報は簡単に入手可能だ。

 

しかし、探し方が日々進化する一方で、ネットに検索されやすくすることを目的とした、安易な「検索の為の改修」が常套化している。
  
 便利な設備は増えたが、住まい方や住まいそのものは、ほとんど進化をしていない。

 

 今回、リノベーションを予定している賃貸住宅では、検索の為ではない、自由な発想で、魅力的な提案を求めたい。

 

 どんな人が住み、どんな住まい方をするのかは、各自で設定してほしい。また、収益物件である以上、投資と回収を意識することも必要だ。つまり、デザインだけではなく、素材や、ターゲット設定、想定賃料、募集方法なども提案することが望ましい。

 

 「すむ」という行為を見直すことで、地域や社会に目を向け、今、賃貸住宅に何が必要かを問いたい。
  そして、その必要を「かたち」にし、リアルな人間を内包する1/1の空間を提案してほしい。

審査委員長  

    原田真宏 MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO 主宰 建築家 / 芝浦工業大学准教授  

     審査員 

    伊東 裕 SOL style  / インテリアデザイナー 

    植 美雪 建築設計事務所 可児公一植美雪 / 建築家 

    本多 健 本多健建築設計室   / 建築家 

    脇田栄一 株式会社ラ・アトレ代表取締役

 

コンペ開催について 2014/3/28         

ラ・アトレ代表取締役 脇田栄一

     ×  本多健/本多健建築設計室


 

 

 

本多 まず、コンペの審査員のご依頼ありがとうございます。 

 

プロポーザルコンペなど、出す方は毎年挑戦しているのですが、

審査する側は初めてですし、全体のコーディネートもお受けしておりますので、

なんとか、任務を全うしたいと思っています。

 

今回、このような場を組んでいただいたのは、

ラ・アトレさんにとっても初めてのコンペ開催ということで、どういった意図があり、どんな案を期待しているのかお聞きしたいと思ったからです。

 

私もそうですし、参加を考えている学生さんにも興味があるところだと思いますので、そのあたりを中心にお聞きしたいと思います。

 

はじめに、主な事業を教えていただけますか?

 

脇田 新築不動産販売事業・再生不動産販売事業・不動産管理事業を主軸としながら、不動産に関わる全ての事業を行っております。

 

また、子会社である株式会社ラ・アトレレジデンシャルとの連携により、物件の企画・開発から販売まで一貫した事業展開をすることで、お客様のニーズを現場にフィードバックできる仕組み作りもしています。

 

本多 企画から販売、管理まで社内で行うというのは、近年の企業には珍しいですね。

最近ゼネコンでも分業・外注ばかりで、全体を俯瞰できる人材が不足していますから、時代に合っている気がします。

本多 今回リノベーションのアイデアを学生から募集しようと思ったきっかけはなんでしょうか?

 

脇田 「既成概念にとらわれ利益を追求する社会人」と「夢や理想・未来イメージを形にする学生」そんな化学反応を試してみたいと思い学生コンペを主催しました。

 

本多 「既成概念にとらわれ利益を追求する社会人」ってアトレさんの社員さんのことですか?だいぶマイナスな印象に取られてしまいまいますよ(笑) 

「不動産事業の専門家」と「夢や未来を形にする学生」のコラボレーションくらいにしておきましょう!

 

脇田 そうですね(笑)

我々には不動産事業主の立場での、マーケティングや収益事業のノウハウがあります。

また、学生には我々には無いデザインがあり、既成概念にとらわれない新鮮な発想があります。

夢を語って自己主張もするけれど、利益を追求する相手の意見も取り入れつつ、一緒に「選ばれる物件」を創りだしていくそんなことを思いから企画をしました。

 

本多 再開発が次々完成する中、中小ビルの空室率は都市部でも上がってきています。今回、リノベーションのコンペということで、ストック活用時代の有効な手法を探るとても良い機会と思っています。

ラ・アトレさんは、リノベーション物件を扱う際に、どんなスタンス(考え方)をお持ちですか?

 

脇田 弊社は中古(築古)物件も積極的に取り扱っています。

古い物件に、新しい設備、技術、知恵を加え、更なる価値をプラスし、お客様に喜んで頂く為のリノベーションに取り組んでおります。

 

中古物件にはそれぞれ特徴があり、時には問題視されるような欠陥もあります。

 

経年劣化によるものは新しくすることで解決できますが、構造的な事になるとお手上げです。

 

ただそこで諦めるのではなく、知恵を出し合い、弱みを強みに変えていきます。

また、古い建物からは想像できないような「魅力的な空間」を創りだし、ギャップを与え、新しい生活を踏み出す第一歩をお手伝いし、事業を通して出会う事が出来たお客様とのご縁を大切にしながら、WIN-WINの関係を楽しむように心がけております。

 

本多 リノベーションならではの「魅力的な空間」と、人との「出会い」が大切ということですね。

 

「リノベーションならでは」ということに関しては、確かに、新築の様にいくら直しても、新築で無い以上、「古い」というハンデはそのまま残ってしまいますから、そうではない方法によって、らしさを出すことは大切なことだと思います。

 

脇田 「賃貸住宅」のリノベーションは、新築も含めた多くの物件から、一般の居住者に選ばれる必要があります。それに、予算もある。この部分は、事業である以上、外せないことです。

 

本多 そうですね。社会を変える大発明も、住む人に嫌われたら広がりません。それに、収支があるのが、賃貸住宅の特徴です。

 

そのあたりは、審査で気を付けたいと思います。

 

少しだけ、ここで学生にアドバイスすると、

最初から予算を気にしてケチケチすることは無いと思います。

必要のあるものは、提案に盛り込むべきです。

最終的に実施段階で、予算的に取捨選択しなければならないことにはなると思いますが、きっとその「選択」、「決断」こそが、実施の醍醐味といえます。

 

本多 最後に、参加される学生に向けて、一言お願いします。

 

脇田 自分で実際に体験したことは必ず糧になります。

協働の中で育まれるバランス感覚、コミュニケーション能力、事業感覚。

 

社会人として必要な能力を体験することで、自信となり、それが表情や言葉として現れ、就職難の時代でも、選ばれる人間に一歩近づくと思います。

 

希少な社会経験の場として弊社を活用してみてはいかがでしょうか?

 

本多 ありがとうございました。

企画:株式会社HOOP

2019.04.05

5回開催日時は未定です。

開催準備が整い次第当サイトにてお知らせいたします。

 

2018.07.09
一次審査通過者を発表します。リンクのHPよりご確認ください。

応募登録していただくと、ダウンロードページのパスワードをお送りします。

2018課題文
ラアトレ小泉2018.pdf
PDFファイル 42.2 MB

2016.07.22
8/2に行われる公開二次審査会場で、学生による審査を行います。上位30案の展示と、その案に対しての投票を行いますので、是非会場に足を運んでください!

2016.07.07

一次審査結果を更新しました。facebookページでも公開しています。

2016.04.15
「自由が丘」×「すむ+かたち」として仕切り直しました。ダウンロード可能です。
南向き、4階建ての1階部分です。

2016.04.13

当社の都合により図面のダウンロードできなくなっています。少々お待ちください。

共催 : 株式会社ラ・アトレ

共催 : 株式会社小泉

施工 : 株式会社リフォームプラザ小泉

協賛 : 株式会社建築資料研究社

協賛 : 日建学院

インフォメーションサポーター:     建築学生サークル♭